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学校放送番組活用実践・情報教育研修 全放連放友会員

2008年02月

f810def4.jpg 『ライラの冒険』が明日3月1日(土)に封切りとなる。一応期間限定での本Blogデザインとしていることと、週間PC誌『週間アスキー』最新号表紙を飾るのが、主役の「ダコタ・ブルー・リチャーズ(ライラ役)」だということの関連?。

c01c3d99.jpg『ペン入力コミュニティ 第2回セミナー タブレットPCを授業で活かす!! 〜和歌山・岡山の最先端の取り組みとノウハウ〜』が明日3月1日(土) 14時から17時までの予定で「東京大学駒場キャンパス17号館
駒場アクティブラーニングスタジオ」にて開かれる予定。
http://www.kals.c.u-tokyo.ac.jp/access.html

和歌山市は、タブレットPCおよびUMPCを 1300台も学力向上のために小学校52校2分校に導入したそうだ。そこでの活用事例にタブレットPCの教育利用について研究してきた岡山県の事例を合わせて提案があるそうだ。今回のセミナーは,実際にタブレットPCを学校現場でどのように活用しているのか,どのような効果を実感しているのかについての話とのこと。

ICTを活用した最先端の教育施設「駒場アクティブラーニングスタジオ(KALS)」
http://www.kals.c.u-tokyo.ac.jp/access.html

 20:00現在、申し込みフォームはまだ開いている。

現場で実際にタブレットPCを使う機会は、自機を購入しない限りすぐにはないだろうが、
以前、光が丘中学の実践事例紹介で英語科での利用例の話では、タブレットPCの特性を生かしたソフトウェアと合わせて大きな効果が得られることが伝わってきた。

a9a18358.jpg 全国放送教育研究会連盟(全放連)のWebsite「放送教育ネットワーク」に、 『平成20年度地方ブロック大会予定』が、掲載された。来年度の研修予定にぜひ組み込んでください。

ea8c5e19.jpg 『えいごてしゃべらないとJr』「第19回 イギリスの給食」。今回は3年前から5.6年生の代表が実際にイギリスに旅行し現地の小学校に体験入学するというプログラムを実施しているという長野県の小学校の短期留学の様子。今回は6人が、イギリスの子どもたちに日本の給食を作ってごちそうするというミッションに挑戦した。メニューはイギリスの子の口に合うかどうかを真剣に話し合う光景がみられた。13時間かけてたどり着いたのはイギリス郊外の教会を中心にした2000人がくらすのどかな村。全校生徒は120人ほどしかいないという。
 当然全て英語の算数の授業で、とまどいながらも答えられたのはビジュアルな提示教材のおかげとも言えそう。24時制で時刻を答える場面では、中心のホワイトボード脇に常設のプロジェクタースクリーンがあった。そこに提示された教材にスタイラスペンで先生や答える児童が書き込んでいくのである。イギリスでは天井釣り下げでのプロジェクター常設が当たり前と聞くので、ここでもスクリーンには正確に投影されていた。どこの学校でも使える教科ソフトウェアが充実しているということなので、こういったことが当たり前の光景なのだろう。給食だけでなく、このような「イギリスのICT活用の現状」を垣間見ることができたのもよかった。セミナーではNIMEの清水理事長の海外視察報告などはよくお聞きするが、こういう海外状況も見て触発されたいものである(行政の方も)。
 6人は小麦粉から作るパンなど、名産のハム・ふかしたポテト・ゆでたニンジン・カリフラワーのクリームチーズ煮とすべて手作りの味を堪能。番組では、イギリスの給食予算が増えるきっかけにもなったという『小学校の給食の実態をえがいた、「ジェイミー・オリバーのスクール・ディナー」というイギリスのテレビ番組』も紹介。
 いよいよ日本から訪れた6人がちらし寿司とみそ汁、卵焼き作りに挑戦。調理具調達やコンロの使い方などその都度給食室に行き、限られた英語とジェスチャーで尋ねたり借りたりする悪戦苦闘の様子を伝えていた。砂糖が多めだったり、焦げかかったり、皿に移すのに崩れたりとする様子から外国の子に味わってもらう限られた機会に向けた練習を念入りにとも思えたがこれも子どもらしさか。甘くしたこともあって、ちらし寿司が好評。係の人にはずかしがらずにどんどん聞くことが大切と実感していた。
 イギリスの子が学習している光景や、食事前にみんなで「これからいただくものに、わたしたちは心より感謝します」とおいのりをしている様子を見ると落ち着いた雰囲気を感じた。その反面、日本の子が料理を冷ますためのうちわがなくノートや教科書を持ってきて扇ぐ様子や、体験後の感想で「自分たちから話しかけられなくても『あっち』がわかってくれようとしていた。」(字幕で強く印象。さすがにWeb「あらすじ」では「相手」としていた。)の『あっち』という排他的な印象もある言葉が気になってしまった。 ともあれ、こういう小さな交流の紹介が目線を低くして相手の国の特徴を知ることができる機会となった番組であった。

fc6c236b.jpg 毎日新聞2月27日(水)版で、ソニーが1100億円を投資してシャープ堺工場で共同生産することで合意したことが報じられていた。この報にびっくり。なぜならシャープは昨年末に東芝と提携したばかりだからだ。ただ、東芝とは基盤とパネルの相互供給であり、ソニーとのパネルの共同生産とは違う。既に液晶パネル分野では、松下が日立、キャノンと提携し、松下主導で兵庫の姫路に10年1月稼働予定の新工場を建設する計画を発表している。世界的視野で生き残りを図るためにライバルメーカーが連携することは珍しくないが、これまでソニーは全てサムスンパネル(実際にはSパネルを作り分けているようだが)だと思っていたものが、どちらがいいか比較したら同じメーカーのパネルばかりだったということもありそう。学校では地デジに合わせて大型液晶(又はプラズマ)は、各フロア一台入ればいいほだろうが、フルHDのより鮮明かつ廉価なものを希望していく上で再編されていくことはいいことと言えるかもしれない。
 長く続く出版部数の落ち込みが影響して「少年マガジン」「少年サンデー」がとりあえず増刊という形で合同編集した雑誌を出すということが報道されたが、どちらが驚きだろう。

 2008年「春のテレビクラブ・ラジオクラブ」《3月17日(月)〜4月4日(金)》がNHKデジタル教材にアップされた。『やってみよう なわとび』3月21日(金)は、これまで「テレビクラブ」の折りに2回放映され、「自分のクラスでも取り組んでみたい」という声が複数あり指導の参考となり好評だったが、見逃した方も多いはず。同じ日に『みんな生きている』「いつまでもいっしょだよ」も放送される。全放連全国大会第1分科会で視聴した中学の校長先生が隣接小に呼びかけ、合同で視聴したことがその後の小中連携に繋がったとの話がある。3月31日(月)には、「わくわく授業スペシャル わたしのすきながっこう」4月4日(金)は「みてハッスル・きいてハッスル スペシャル」
 何と言っても注目は新番組『伝える極意』3月31日(月)。新指導要領案で示された「言語力」対応の総合・国語番組。どのように使えそうか高学年では必見。コミュニケーション力や、読み取った内容や人の考えから自分が伝えたいことを表現していく力をつけるため、子どもたちが視聴したり先生が指導の参考にしたりとすることができる番組という触れ込みだ。

 朝日新聞2月25日(月)版に、『ネット上に書き込まれた「面白い」「嫌い」といったテレビドラマへの感想から次週の視聴率の上下を高い確度で予測することに、NTTサイバーソリューション研究所主任研究員=電気通信大客員教授=と同大大学院生が成功した。』との記事が掲載されていた。
『昨年10〜12月に放送されたドラマ15番組を選び、各放送回ごとに視聴者が感想などを書き込んだブログ記事200件を集めた。記事中の「好き」「嫌い」「面白い」「やばい」といった感情表現を回数が多い順に20個ずつ選び、どのような単語の組み合わせのときに視聴率が上下するかをコンピューターに学習させた。考慮した感情表現は481種類に達した。「面白い」「好き」など好意的な表現が多くても、「嫌い」が一定以上含まれると視聴率が下がる。「やばい」など判断の難しい単語も、「面白い」などと一緒に用いられる場合は視聴率が上昇する傾向が分かった。こうした分析から得られた予測と実際の視聴率を比べると、最大70.7%の確率で視聴率の上下を当てることができた。従来の市場調査に比べて低コストで消費者の動向を探る試みが進んでおり、こうした手法はテレビ番組に限らず、ヒット商品の開発などに応用できそうだ。』という記事。
 ブログ内容から視聴率を類推する手法だが、そもそも「ブログに書き込む」という行動をとることが、ドラマを視聴した人の中でかなり関心高い層ということになる。実際の視聴率との比較でかなり確度が高いようだが、そもそも視聴率調査を受け入れる家庭はTV視聴をよくする家庭=関心高いというわけだから誤差も少ないか。「学校放送番組」は、多くが学校(学級)視聴となろので家庭視聴率が出ても馴染まないが、抽出データは得られているのだろう。学校放送番組の視聴感想をブログで取り上げる例はそう多くはないのでこの手法は使えないが、率もさることながらどのように使われているかにも向くところ。先日の「放送による学力向上プロジェクト成果発表会」では、参加した制作スタッフが有能な実践者を捕まえては聞き出していた。身銭を切ってまで平日夜の報告会に向かう教員層はコアな実践者が多いだろうし、「時には使う」「まったく使わない」層の人たちへの誘いは「実践者が自校で広める」に留まらない拡大手法がいる。総合での番組間「その歴」のあとに新番組紹介CMを入れる、関係教科担当へ番組リーフレットが行くようにするなどの思いつきよりよい手法は「教え方セミナー」への勧誘だろうか。

a1049b71.jpge7102fb2.jpg「今回のセミナー」、は、新指導要領の中で重視されている「各教科の学習で育てるべき読解力・表現力」に焦点を当てるというもの。対談に先立ち同案で大きく触れている「言語力」について言及。対談は「国語を中心に国語に留まらない言語活動について今のトレンド・考え方についてしっかり知っておこう。そしてその後『メディつき』とつなげてそれを考えよう」という趣旨とのこと。
 続いて「国語力から言語活動の技術あるいは学びの連続性」について本部長の話。生活科の創設において指導要領においてまったく新しいものができたと夢や期待・希望・勇気まで持って作り上げた。その後「総合」「デジタル教科書」作り。今度の指導要領はこれまでと趣が違う感。一見変わっていないよう。案のリード文を見て、基本的な政策は変わっていないと複雑な思いで見た。「学習活動に重点を置いた実務型の指導要領」と思う。今まで取り組んできたことをもう一回意識化して具体化して一般化していく、一般に普及していくというのが指導要領のポイントと思っている。「言語力とは何か」「読解と言語とどう関係しているか」「指導要領にこれがどう反映されているか」「国語あるいは国語以外で何ができるか」という課題をもらった。「言語力」は抽象的な言葉なのでいろいろな解釈ができる。国語の会社なので「国語力」が先に来る。「これからの時代に求められる国語力」が2004年の審議会で出ているが、そこで「国語力」を「考える力」「感じる力」「想像する力」「表す力」が出ていて、その基盤に語彙・漢字・文法表現などの「国語の知識」が下支えしているという。ここで言われているのが基本的に「国語教育の充実」「読書活動の充実」の方向が下支え。これと「言語力」とどう違うのか。答申の「教育活動の改善」。PISA調査の影響が非常にあったということが言える。「国語力」から「言語活動の充実」へシフトしたのは国語ばかりでなく全教科において育成すべき能力と言うことでシフトされた言葉だということと考える。答申で、子どもたちの思考力・判断力・表現力を育む中での学習活動の6つの視点が書いてあることが大事だ。「言語活動」の例が沢山出されている。「A.話すこと聞くこと」「B.書くこと」「C.読むこと」ここにPISA型読解力の課題の設定(B.書くこと)などが非常に意識されて作られている。「書くこと」では課題・取材構成・記述推敲・交流といった内容で作っている。交流の内容が新設。「推敲」をよく見ると5年生で「図形やグラフなどを用いて自分の考え方が伝わるように書くこと」というのがまったく新しい内容で、正にPISA型読解力の影響が出ている。音読・分析解釈・自分の考えをきちんと表出する・交流といったキーワードを見ていくと課題の設定が結構意識されている。自分の考えを明確に意識していく。文学教材を読み取っていて、心情を読み取ってはい終わりというのではなく、「自分の意見」「自分はこう読んだ」という一人ひとりの意見・考えが出てくることをきちっとイメージしていると思う。そういうことのベースとして交流・話し合い活動という合意形成の重視が国語の中で入ってきている。PISA型読解力・情報の取り出し・解釈・実行評価と、情報教育的には発信するというものが入っていないといけない。言語活動例は非常に具体的に規定されていてわかりやすいが、各社の違いをどう出していこうかというところもある。先生方もカリキュラムを作成する場合に、この辺の工夫をどうしていくかは今後の大きな課題ではないか。教科書サイドの手立てとして、こういった言語活動の方向の提示が求められる。この辺が他教科へのブリッジを架ける部分ということになる。「話し方」「聞き方」「話し合いの進め方」「発表のしかた」「課題の立て方」「情報の収集あるいは取材のしかた」「記述のしかた」「推敲のしかた」「情報編集のしかた」。国語力は情報編集力だといろいろなところで言っている。「非連続型」「連続型」「グラフや表の読み方」これも今後出てくる。

cf8265ee.jpg67fdd0ab.jpg       「最終回」、見学のお願いをして参加。今回のセミナーは、新指導要領の中で重視されている「各教科の学習で育てるべき読解力・表現力」に焦点を当てるというもの。NIME堀田先生の光村図書黒川本部長との対談・講演を通じてのお話から、新指導要領案を透かして今後の情報教育の有用性を確認でき、確固と進めていく進路灯を点していただき、自分の向かうべき先の霧が晴れてきた思いがした。ワークショップは端で眺めるのではなく加わることで脳内活性となったなと早く気づかず反省。今回は教科別となった6グループの検討を見て回る。それはそれで教科で異なるアプローチの妙を確認。教科・題材は異なれど、子どもが関心を持ってぐいぐいと引きつけられるような資料選定と巧みな構成を各班が生み出し、聞いていてもなるほどと思うものばかり。時間の制約の中の検討だが教師4人が知恵を合わせ落としどころあり。普段の教材準備をメディつきの視点で進めることで学びが違ってくると実感。ファシリテーターの先生方の4か月に渡る入念な内容の策定とここでの指導が結実したといえたセミナーだった。《記事掲載ブログ メディアと教育を考える 情報教育とこじまん 今日のみやくんみやわきのひっそりとブログいのけんのページMI CHIAMO HORRYメディつき1メディつき2メディつき3

 2008年に入って、意外と気をつけなくてはいけないのが「セミナー・研修」の申し込み。
・既に本日は「情報教育対応教員研修全国セミナー 学校を変革する地域教育ネットワークセミナー −地域ネットワークを教育に活かす− 」があった。参加すれば中川先生・藤村先生のお話が聞けた。
・この全国セミナーの次回は4月26日(土)の「新学習指導要領と情報教育」 。中教審副会長の梶田学長のお話が聞ける。
・明日は、 「第7回 メディアとのつきあい方セミナー」 。ワークショップなど、この形式で行う会は最後だという。
・所変われば、仙台では、「フラッシュ型教材活用セミナー」 。皆川先生や今先生の模擬授業。
・今年に入ると残すところあと富山の回が3月15日(土) 。堀田先生と高橋先生が揃う。一度「フラッシュ型」の体験をしてみたいと思うが、次の富山もやはり遠い。
・少し後になるが、夏の8月6日(水)「第7回 算数授業ICT研究会」公開授業が筑波大学付属小である。

7798e0a6.jpg 今年度も残すところあと1か月あまりとなった2月21日(木)に、NHK高層階会議室にて定例の事務局会が開かれた。次年度の全国大会についての進捗状況、学力向上プロジェクト成果報告会報告、放送コンテスト日程、地デジ関連、大会会場校連絡等が議題に上がった。
 毎回実施している研修会について、今回は視具連理事を招いて地デジ検討委員会が進める活動から教育現場での対応を中心に話していただいた。停波に向けての準備・対応、教室への回線接続、望ましいシステム環境等具体的なスライドに合わせて丁寧な説明をしていただいた。予算執行として委員会によりTV回線等の接続系とTV等のハードウェアの所轄の担当課が異なる場合もあり、関わる部署が共同で検討できることが望ましいとの話もあった。
 《思うに》地デジに関しては関心高いが、自治体にとっては大きな費用負担となる。地方交付税交付金手当はそこに充当されるかはこれまでと同様であろうし、まるで対応を考えていない所もあるほどだ。e-japan構想からの現実を見ていっても、醒めた見方だが大きな期待はない。2011年以降、アナログチューナーのついていない受像機のみの販売となる予想もあり若干使用できないものが出ても、5年程度は入口での一括アナログ変換で乗り切ろうというところもかなり出てくるのではと思う。現場から行政へ働きかけることは大事だが、教員一般に知識として伝わっていないことや、テレビを校内放送以上に必要感を持っていない方も多いというのも現実。この折にPC接続可の大画面受像機を教室にというのは夢の話。せめて多目的室等には高画質・高音質の地デジモニターを入れていくということもあるが、45分見ているわけではなく日常的にはわざわざ移動して使うという機会は少ない。自分ではどう対応するかというと、ダビング10可能レコーダーを待って(そのころには出ているだろうが)収録し、必要なときに教室でプロジェクター投影というのが想定される取り組み。さあ、2011年7月24日にはどうなっているだろうか(直後しばらくは夏休みで8月末から9月以降の使用か)。
 

 テレ東のWBSで紹介のあった「リニアPCMレコーダー」は、ソニーの「デンスケ」を知っている世代には、思わず画面に近づいてしまうような商品。ソニーオリンパスの商品を紹介していた。楽器演奏や鳥の声、波の音、機関車の走行音などの“生録”が楽しめる非圧縮のリニアPCM形式で録音できるICレコーダー(オリンパス)。非圧縮のデジタル録音形式「リニアPCMフォーマット」に対応し、音楽CDを超える音質で“原音”をそのまま録音(オリンパス ニュースリリース)という代物。多少値が張るが、原音で聞かせる学習効果はなくはないだろう。ただ再生機や音場の問題があるが。やはり部屋でSLが近づき遠ざかっていく音を楽しむような個人ユースばかりか。そこで高音質・高画質・双方向がうたい文句の「地デジ」のことを思う。よい音・きれいな映像で入ってきても結局それに見合った大画面なり高能率スピーカーなりのハードウェア整備ができるかの問題。3月には成果発表会があるようだが、「双方向」はともかく、「高画質」に関しては地デジ効果というよりは、「電子情報ボード」等の大型ディスプレーを入れた効果であったりする例もあるのではと思ってしまう。

 19日(火)は、『みんな生きている』 「ひびけぼくらの”スタンド・バイ・ミー”」の初回放送。将来はギタリストになりたいと思っている6年生の男の子の話。この学校は全校生徒27人。6年生は4人だけ。今年で閉校となるのでその式で演奏を披露したいと仲間や弟と5人で練習を重ねている様子を描く。決して見違えるほどうまくなっていくわけではない。リーダーらしさとしても物足りなく見えるかもしれない。家で5年生の弟と練習していても、譜面台をどけて練習しようと持ちかけるのは弟で、リズムを合わせようと率先している。「みんなの気持ちが一つになるよう、作ったおそろいのTシャツを着て練習しようと呼びかけた。」ことをナレーションは伝えるが、指導者の方ノアドバイスを皆で受けている感じで男の子がリーダーらしさをみせる場面はない。弟にも気後れしている。だが、少しずつでも上達し、皆と同じリズムが刻めるようになり笑顔を見せる姿を見て、そこに自分を置く児童も少なくないだろう。番組ではこれまで「オリンピックをめざして練習に励むがなかなか技の習得ができないでいる姿」「空手が好きで取り組むが試合ではどうしても相手に気後れしてしまう男の子」の様子などを扱ってきた。努力してめざましく活躍する姿より、なかなか成果が表れずとも自分と等身大で少しずつ成長していく姿に多くの子が寄り添いを見せるだろう。果たして今回はどうだろうか。

 小学生のコミュニケーション(掲示板・ウェブチャットなど)サイトでの問題などが話題となったり、面談での保護者からの問い合わせ、NPOによるネット教室後の児童アンケートなどからも実態が浮かび上がってくる「子どもたちが関わる有害サイト問題」。学校においても情報モラル教育が必要との声が高まる中で、未成年者のアクセス規制の記事が目を引いた。 
 それは、朝日新聞2月19日付朝刊の「ソフトバンクモバイルは1月15日から、20歳未満の利用者が携帯の契約を結ぶのに必要な保護者の同意書を改めた。フィルタリングの申し込み欄にあらかじめ丸印を印刷し、保護者が拒む場合を除き、アクセス制限をかける契約中の18歳未満の利用者には、フィルタリングを利用するかどうかを問い合わせ、保護者が拒否しない限り、自動的にアクセス制限をかける予定だ。NTTドコモ、auブランドを展開するKDDIも2月から、未成年者についてはフィルタリングの原則化に踏み切る。背景には、出会い系や自殺志願などの有害サイトが入口となって、少年少女が犯罪に巻き込まれるケースが後を絶たない現状がある。」との記事。
 なかには「うちの子に限って」と、子どもに言われてフィルタリングをかけない希望をする親も少なからず出てきそうだが、学校現場では実際にはモラル教育ができる教員がほとんどいない中で、一つの前進と言える。ただ、記事では、『 「ケータイ小説」に代表される若者文化の危機を訴える声さえ出ている。』ことを大きく取り上げていた。

f16aca5a.jpg 『成果報告会』ワークショップでの各グループからの報告。「中学校の江戸時代を題材にした授業を扱ったもの」のパネルに集まったグループが放送実践を広めていくためにと話したことを発表者が要約。『キーワードは2つ。一つは「教室の一体感」もう一つは「直感的理解から論理的理解へ」』『「教室の一体感」ということに関しては、教室でネットでLAN接続できソコンが使え書き込みができるような状態になっていて、一方的に板書でかくとかただ話を聞くということでなく自分たちも出てきて書くという違った形での提示というところでこれなら私もできそうだ、ちょっとおもしろいなということでみんなが一体感を持つというか参加しやすい環境を作っていくということで一つできている。みんなで同じ画面を見ていく、みんなで同じことを共有していくということで「一体感」ということがまず出てきた。』『もう一つの「直感的理解から論理的な理解へ」という問題。高校生は「論理的な理解」という方はいいが、中学で最初からそれをやっていくとなかなか分かりづらいということも出てくる。学校でやる場合は日常的な感覚から歴史的な事例に踏み込んでいって結びつけるということで「直感的な理解」は必要。そういったことではなかなか身近な感覚で理解しやすいのではないかということ。高校で果たしてこういった実践がどうかというときにちょっと疑問だという話もあった。中学校の段階ではまだ「直感的な理解」だと、最終的には中学校から受験とか高校に入ってから「論理的な理解」に高めていく途中段階に於いては、こういった視聴覚教材を使って身近な事例を挙げながら考えさせていくことで最終的に高めていく、その過程の一つとしてこのような授業実践をしていけばいいのではないかということが出てきた。』中学段階からはどう扱いどう捉えるか興味ある話し合いであった。

明日は、CECが全国6か所で行っている『ICT活用の効果に関するフォーラム』の第5回目「富山」での回となる。『学校・家庭・地域が連携して取り組もう「教育の情報化」』と題するもので、「基調講演」は「学校におけるICT活用〜学力向上と情報モラルへの対応〜」と題して メディア教育開発センター・准教授の堀田龍也先生(文部科学省初等中等教育局・参与)が話される。「実践事例発表」は3名の中のお一人が富山市立光陽小学校の國香真紀子先生。「簡単なICT活用で学力向上」という興味を引くタイトル。「パネルディスカッション」は、「どう進める 教育の情報化 ―学校と家庭の協力のあり方―」として、富山大学副学長の山西潤一先生・前出の堀田先生など5名の方が登壇。笹原先生の学校の校長先生のお名前もある。なかなか魅力的だがいかんせん明日。すかさずシミュレーションしてみると、航空機のネット予約は前日までOK。第1便だと往復25000円の特割がまだある。しかし6時50分発なので、羽田まで車でとばすことになる。空港駐車場が24時間以上が1時間あたり100円。現地で宿泊しなければコイン駐車場なみ。富山は教育工学全国大会以来なのだが平日なので調べただけで終え、残念だ。
 午後2時からで参加無料だそうだ。会場は北日本新聞社ホールなのでお近くの方はぜひどうぞ。 当日について「高橋研日誌」 「今日のみやくん」が詳しい。

4a7945ab.jpg 先日の成果報告会のワークショップでのあるグループの会話をピックアップ。「勘みたいなものもある。やっていてああこうすればもっといいんじゃないか。」「使ってるうちに見えてくるものがある。」「とにかくやる。やってみてからいろいろ考えてみるということも大事なんじゃないかという話があった。」「新採用の先生もとにかく使ってみて、どこがよくてどこが悪かったのかという判断を自分がつけていくことが、自分の力を上げていくことにつながっていく。」「少なくとも使い始めていくうちにそういうふうになっていく、使ってみる気にさせるということが一番大事でしょうね。とにかく使ってみせて、(授業を見た人が)こういう内容で教えればいいんだという実感を味わえば味わうほど使いたくなる。そうするとだんだん応用力がついてくる。やっぱりゆっくり見ておく時間がないと。」(それを聞いて)「時間がないから私は1.5倍速で見てしまう。」「90分校内研修を開くと使えそうだなと、やっぱり見てから使いたい。(との声が上がる)「あらすじ」がありますよと示しても、やっぱり見てから使いたいという。」ここのグループの議論の基となったポスターには、どの学力段階の児童が映像に より関心を寄せたかが表れている資料が提示されていた。そういう具体的データと実際の授業で示すことで、使ってみようという声が大きくなる。自分が効果的に活用できればいいのではなく、形成的評価などで実証してみせる、効果的な活用実践を示してみせることが推進者には求められる。

25e927cb.jpg 幼小中学校の学習指導要領改訂案が15日、文部科学省から発表された。朝日新聞2月16日(土曜日)付朝刊では、改訂案のポイントについて掲げている。「社会科」では、『学習や生活の基盤となる知識の充実のため、47都道府県の名前と位置(3.4年)、世界の主な大陸と海洋、主な国の名前と位置、日本の位置と領土(5年)を追加。日本の伝統や文化の学習のため、世界文化遺産や国宝など代表的な文化遺産(6年)を指導することになり、縄文時代の歴史(6年)が復活した。このほか主なものとして次の項目を加えた。資源の有効活用▽地域の人々と協力した災害や事故の防止▽自然災害の防止▽情報化社会の様子と国民生活とのかかわり▽社会生活を営む上で大切な法やきまり▽国民の司法参加▽食料生産・工業生産での価格や費用 ☆言語力 観察、調査・見学、表現活動の充実を引き続き記し、「考えたことを表現する力」の育成を各学年の目標に新たに定めた。』 
 『学校放送番組』 来年度の新番組のガイド6年社会科によると「大都会で今も見つかる縄文土器の発掘現場や、戦国時代の合戦の激しさを今に伝える古戦場なども取材。歴史が単なる過去の話ではないことを伝えます。縄文時代や文化学習の重点化を年間計画に組み込み、新指導要領に対応させていきます。」とある。新番組は概ね、制作から3年間は放映され、その間に実施年度に入るので当然の対応なのだが、現場からすれば番組の積極活用をすることで準拠していけることになる。「改訂案」での「国民の司法参加」については今年度版で触れていたように、今後も政治経済の情勢の変化によって「公民編」は新版に挿し変わるだろう。

f3d8310a.jpg 本日は、いよいよ全放連Webで告知していた「学力向上プロ ・成果報告会」。3年を経たこのプロジェクトを終えるにあたり、「研究のまとめ」としての成果発表。「みんな生きている」「日本とことん見聞録」「わかる国語読み書きのツボ5.6年」「どーする?地球のあした」「ふしぎワールド」「かんじるさんすう1.2.3」「おはなしのくに」「にんげん日本史」「マティマティカ2」それにNHK側を含めた14パネルを前後半に分けてのポスターセッションが展開された。
 その後、ワークショップ。テーマ「学力の向上をねらいとした放送教育の実践を所属校でどう普及させていくか」。自分の職場に広められそうなポスターに任意で分かれ、選定理由や実践を広めるにあたっての具体的な取り組みをディスカッションし、共通していることや個別の意見を整理してまとめ役がそれぞれ報告していった。そこで上がってきたキーワードは以下のようなもの。「子どもの目線に立って」「子どもの変容が見られる」「子どもも教師も感動している!」「番組・実践の魅力」「わくわく感のある学習展開」「ぼくがやりたい、私が実践したい」「使いどころがわかる 手軽」「実感してもらって、使う気にさせる」「教材研究」「教室の一体感」「直感的理解から論理的理解へ」「どの子も心を解放」「豊かなかかわり」「本が好きになる」など。
 最後に大阪教育大教授 木原俊行先生に会の指導講評をいただいた。以下は、そのスライド項目「3年間を振り返って−学力向上と番組利用の関係について・研究の方法論の工夫について」「確かな学力の構造」「番組で楽しくしっかり学ぶ」「番組視聴は学習への集中力を高める」「デジタル教材も活動のモデルを与えてくれる」「番組から思考の手がかりを得る」「研究の方法論の工夫1.2」。遠方からポスター提案された先生のブログに詳しい。
 放送教育実践者と関心を寄せる教育系学生が集まっての会の様相。番組の活用が児童・生徒の学力向上に寄与していることが具体的なデータを伴って説得力あるポスターばかり。番組普及は、実践者の授業を見せるなり、研修会に特徴的な会の視聴を入れるなりすることが効果的であるが、当然そこには児童・生徒の成長が見える−期待できる取り組みの日々の努力が反映すると改めて実感できた会となった。

5e88b39b.jpg 今年度も、様々な実践成果の発表会が予定される時期となった。全放連「放送学習による学力向上プロジェクト」成果発表会は明日だが、例年参加している「Eスクエア・エボリューション成果発表会」も3月7日(金)8日(土)の両日に東京ファッションタウンビル西館にて開催される予定で、参加を3月5日まで受け付けている。
昨年度参加の記録はこちらから。今年度は実践校の報告・堀田先生や藤村先生・西田先生の講演が聞き所。(画像は昨年度のもの)

 教育放送のゴールデンタイム枠に、普段平日の午前中に流している学校放送番組を3番組ずつ帯で流していく企画が始まりほぼ一年経った。視聴者の反応はどうだったのだろう。今年度新番組の「マティマティカ2」「英語でしゃべらないとジュニア」などは、どちらかと言えば学習単元に寄り添わせて授業で活用というよりは、「学ばなければ」と構えず、こういう時間帯にゆったりとソファーに家族で座ってああだこうだいいながら「楽しく学ぶ」に舵が取られた傾向があると思う。「わかる国語読み書きのツボ5.6年」「えいごリアン3」「えいごリアン4」」などもファミリー視聴にセレクトしたかという方向。「道徳ドキュメント」「みんな生きている」は親子同時視聴の効果が期待できる。実際どんな視聴形態がとられたか、2年目と続けていくことはどうか。視聴例なども知りたい。

 『日本とことん見聞録』「公害をのりこえた町」。む今回は、北九州市での公害の歴史を振り返っている。社会的には環境保全については大きく取り上げられることは多いが、近年は工場で有害物質除去装置が取り付けられ、行政も河川浄化に努めているなどの対策が強化されて話題となることは少ない。公害監視センターでは今でも監視を強めていたり、二度と公害を起こさないようにするために、市民ボランティアが勉強会を開いて次代を担う子どもたちに語り継ごうと努力する様子を映像で伝えているなど番組の構成に苦心が窺える。
学習するのが5年生のこの時期で、教科書の扱いもあり、余裕のある学習となりにくい。公害で大変な被害が及んだときの映像は、子どもたちに大きく印象づけることができる。昨年度の学習では、やはりこの番組での当時の子どもたちの様子が、記憶に残っていた。

500d670a.jpgc5ea12f4.jpg 家電掲示板によると、某アウトレットに「大型液晶テレビ」などを設置できる専用スタンドが売られているそうだ。旧売価59,800円が、44,800円。もちろん店頭展示というよりパネルを付けて使用していたものをはずして販売ということで傷もある程度あるのだろうが用途的に気にすることはない。最近は、ICT活用を実践するために公的整備を待っていられないと、自前で「プロジェクター」や「OHC」を購入する教師もいるようだが、徳島の公開校のように「電子情報ボード(e−黒板)」を自ら購入するほどではないにしろ、これにパネルをと食指が動いてしまう自分が怖い。学校や他級が許さないだろうが。

 トップページの説明から。『誰でも容易にインターネットに接続できるようになった今日、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス、フィッシング詐欺等の被害に遭遇する危険性が高まっています。このような被害を未然に防ぎ、安心してITを利用するための意識及び知識の向上を図るため、経済産業省は一般のインターネット利用者を対象に情報セキュリティ対策強化キャンペーン「CHECK PC !」を実施致します。
キャンペーンタイトルの「CHECK PC !」は、「自分のパソコンをチェックしてみよう。」ということをわかりやすく表現するために使用しています。』キャンペーンを張る必要があるほど被害状況は厳しくなりつつあるということか。

9d048005.jpg 10日から始まる番組技術展の最新技術の一端を伝える。放送現場の創意工夫を集積して開発された放送機材を一堂に集め、実際に“見て・触れて・知って”もらう展覧会。さらに放送技術の開発の拠点、世田谷にあるNHK放送技術研究所の紹介。「スーパーハイビジョンテレビ」が見られたりする。番組では音響無音室と廊下での太鼓の叩き比べ。確かに残響音がない。見学できる所とそうでない所があり、この部屋は番組で見るしかなさそうだが、放送技術の進展にこの研究所が大きく寄与しているのがわかる。一度は訪ねて、その様子も伝えたいとは思う。 「技研だより」最新2月号は、「ブラジルで地上デジタル放送始まる」の記事がトップニュース。海外で日本の地上デジタル放送方式を採用した放送が行われるのは初めてのことだそうだ。
もちろん、「三つのたまご」とは、「体験!メディアのABC」に出演されていたNHK解説委員の中谷日出さんのデザインしたNHKのロゴマークのこと。

 NHK大津放送局が「ふれあいミーティング−NHK大津放送局」での質問への回答として以下のようなものを上げていた。民放の看板番組への意識がありあり。
『《参加者からの質問》NHKのニュースはあまり見ない。親しみを感じない。若い世代には硬いイメージがある。もっと「NHKでなければ」というものが欲しい。民放のニュースを見てしまう。《それに応じて》 NHKのスタンスは民放の真似をしないことです。硬くて良いと考えています。みのもんた氏や古舘伊知郎氏等、自分の感性でコメントする民放のキャスターは存在感がありますが、事実でないことでも視聴者を扇動してしまう危険な面があります。NHKのスタンスは、本当のところはどこなのかということを見つめることであり、キャスターの威勢の良さで勝負するものではありません。』過去を想起しての答えか。事実を抑揚なく静かに伝える安心感という感じはある。

 『マティマティカ2』「時速から高速へ」。 今回は、速さ比べ。台湾の高層タワーの日本製エレベーターの速度(未だに立てて倒れないランドマークタワーのように500円玉を立ててみてほしいなどとも思った。−余計)・津波の速さ・コンコルドの速さなど。学級で児童が考え答える場面も挿入される。同じ単位で比較すればいいとの結論。変わって、一分間でリンゴの向けた数。おかあさん1個・料理人4個・機械9個。比べる時間を同じにすると誰が速いかわかる。
 番組ガイドの言う「アニメーションを使って算数を図工のように手触りのあるものとして教え」るという「イッシー人」のコーナーは、モアイ像を造る速さ対決。石田は1日で「小さいモアイ像」積み上げるのに使った石は1440個・石野は2日で「大きなモアイ像」同じく使った石は2880個。計算すると1日の仕事の速さは同じということ。
 この番組は、普段の算数学習で教材として扱いづらいとの思いは残る。今年度は、学力向上プロの公開授業研で意欲的な実践があった。その様子は年度末に出される報告書に掲載していただける予定。

 『道徳ドキュメント』 「思い出修復します」 。番組は2年目になる。京都にある漆塗り修復工房の漆塗り職人の方がおばあさんが修理をした器をいとおしむように喜ぶ姿を見ることをきっかけに、修理を専門にする工房を立ち上げたが、多くの行程の中で関わる職人たちに協力を求めていくなど道のりは大変だった。
何代にも渡って使うことができるという漆塗りの漆器。「物というのは、人の寿命以上に限りなく持つ。それが必ず人によって引き継がれていっている。永遠に引き継がれていくということ、それはどんな漆器にも潜んでいることです」との話が残る。
この番組はナビゲーターの石井さんがすべてを語るが、生声の部分もほしいところ。
 道徳内容項目対照表が示され、道徳学習での位置づけ・扱いへの配慮がある。この回は「自分を育てる1-1」「他者との関わり2-2」「社会との関わり4-4,4-5」となっている。また年間ラインナップは「きみならどうする?」「人生はチャレンジだ」「人とつながる」の3つのシリーズに別れて構成されている。今回は、「人生はチャレンジだ」。昨年度には、 「みんな生きている」と合わせての 活用をした。 人の思いに寄り添う ことで子どもの心は育まれていくというひとつの成果を期待していく。

 集中番組特集。今回は『かんじるさんすう1.2.3』 「すわり方は」 。スタジオには、数と形の部屋の「かんじるチーム」12人に「はつらつチーム」13人が来て、合わせて25人での勉強。新幹線の座席のように皆の後ろには オレンジ色のイスが2つずつ、水色のイスが3つずつ並んでいて、いろいろな座り方を式に表していく。ホワイトボードには、丸いシールが用意されていて確認していくのだが、自分たちが実際に並んでみて、ひとりぼっちじゃさみしそうとか、3人席に2人で座れてもとなりにほかのおじさんが来たら話しにくいなど実際の感覚が持てる。1.2.3年は、このような体感的学習を採り入れると楽しく学べる。これをヒントに体感的学習の引き出しを増やしたいものだ。筑波大付属の田中博史先生の授業は何度か同校やファッションタウンビル大会議室などで見せていただいたが、実に緻密・臨機応変・子どもの場の空気を読む すごい方だ。今回、出てきた子が少し説明を始めたところで、すぐ止めてそれをヒントに次の子に繋ぎ、前の子にも引き戻し全体にも考えさせるのは、よく田中先生が使う手法。それを番組で見ることが出来る。まだ再放送があるのでぜひ視聴を。

 『にんげん日本史《公民編》』「裁判がかわる」の回。2009年からの「裁判員制度」について触れていくのが今回。非常にタイムリーな話題で、模擬裁判の様子を余すところなく見せて、仕組みの変わりようと意図がよくわかる。「新しい制度では、これまでの裁判官に、原則として6人の市民が裁判員として加わります。国民ひとりひとりの考えを裁判に生かすことで、国民にとって、より身近でわかりやすい裁判になることが期待されています。」との解説なのだが、大変なシステムで公平性など多様な点が指摘されてくるかもしれない。ただ、これを怖れという意識で伝えては偏りがある。その点、指導者として、内容の充分な把握が必要だ。

 『みんな生きている』「千春ちゃんの冬日記」今回の主役は、冬が大好きな2年生の女の子。おにいちゃんに負けまいとジャンプ練習を頑張っている。高いジャンプ台に大会に合わせて溝が掘られるとどうしても億劫になってしまう。皆が、着地地点の周りを平らにならして少しでも安心して跳びやすいようにしてくれたが、怖くてどうしても跳べなかった。当日はルールを緩くして、スタートバーの隣からでもよいとしてくれた。低学年で3位の成績を収めることができた。
 2年生でもお兄ちゃんを抜かすと負けん気の強いところ。何度も「行きます。」と言ってもどうしても跳べない様子。前日には、高校のスキー部を教えているお父さんが脇について、心配そうに声をかけてくれているところ。だめと判断するとさっと抱えてスルーと下まですべっていくところ。大勢が懸命に着地地点の両側をならしてくれるのにお礼を言う女の子。女の子の心の機微を追いながらいろいろな場面が印象に残るが、ドキュメンタリーの難しさも感じた番組。大会当日を迎えられないと構成上どうかということもあるが、ルールを緩めてもらったところを子どもたちがどう受け取るか。ただ、どこに意識を傾けるか、教師は視点を向けさせる操作をしないほうがいい。

 今回の『しらべてゴー』は、 「ラーメンでわかる県のじまん」だ。この番組は、「社会科3年生」「社会科4年生」と「しらべてまとめて伝えよう」が一つになってしまったもの。結局それぞれの要素が薄くなってしまって放送教育実践者のある会で制作側を交えたときも、評判はいまひとつであったと記憶している。
ラーメン調べで地域の特徴を学ぶということで、北海道と鹿児島県のラーメン店が出てくる。なるほど地域ならではの素材と思わせるが、各店熾烈に競うラーメンつゆだから、各店で結構違うはず。特徴的な素材がふんだんに入っている店を選んだとも言えるかもしれない。よくカメラを入れさせてもらったものだ。競合他店の参考にもなっただろう。最近は厨房に平気で外の人を入れる傾向とも思えたが、宣伝効果の方が比重が高いか。店名もよくわかる。さて、学習素材という観点からはどうだろう。
実際には行けないのだが、ネットを生かせば、食で地域比較も可能。特産物調べへとつながりもする。番組ナレーションでは、「ラーメンをよく調べると、その中にはその土地や県のじまんのものがいろいろ入っていることがわかりました。名物ラーメンは、日本全国にまだまだたくさんあります。いろいろ調べてみるとおもしろそうですね。」と誘う。
 番組の最後にはいつも「情報教育ワンポイント」のように、しらまと部分が入るが、ここで「文字と写真をパソコンを使ってまとめる」があるということは、ネットデータからまとめることも視野か。ただ、静止画像を取得貼付はできないので、このあたりは、情報テキストで学習。
 どのように現場でこの番組が活用されているかも知りたいところだ。

 『わかる国語 読み書きのツボ5.6年』今回は、「言い換えゲーム3 和語と漢語」の回。教科書単元とのリンクを図り効果をあげるためには、工夫がいる番組だが、今回は教科書で触れているところでの活用ができる。1つ目の山田くんの様子のクイズ・2つ目の街頭での聞き取り」・3つ目の「自由に使いこなせるための練習文」など、学級児童への取り組みを図り、番組中の大人や他校との比較で深め、学習の定着をしていくやり形が考えられる。
 「漢語」の文例「感謝しています」・「和語」の文例「ありがとうございます」が同じ意味としている。

65b773dd.jpg 『ふしぎ情報局』 「未来のエネルギーを」が今回。6年の環境学習では、「総合的な学習の時間」と合わせて、教科間の総合が生かせる。総合・理科・社会で「地球環境」について立体的に学ぶことができるわけだ。今回の番組は、『新エネルギー』の「風力発電」「太陽光発電」「燃料電池」「エタノール」など、ごみ・廃材・廃油を加工・再利用する様子まで見せていた。
 理科番組であるので、どのようにしてエネルギーが作られるのかがグラフィックで示された解説が入っており、ここが総合的な学習と異なるアプローチで重要なところ。仕組みをわかって新エネルギーについて考えを持つことは大変重要だ。

 4月より新番組『土よう親じかん』が始まるということが、 「学校放送オンライン」のWeb上に上がっていたので、これはティーチャーズネットでもアンケートが上がっていくだろうなと思っていたら、告知されていた。番組Webでは、「子育ては楽しい!と言いたいけれど不安もいっぱい。学校は?友だちは?習い事は?そんな親のみなさん、先生や大人の方たちに向けて新番組がスタート。番組HPで視聴者のみなさんと双方向で知恵を集め、一緒に考えていきます。」とある。
 ティーチャーズネットとの相乗効果が、土曜の午前に(再放送は翌土曜午後)視聴する親がある程度見込まれてのことか。「放送番組審議会」の要望にこのようにある。 親子のことを考えることができる番組には、「パパサウルス」「すくすく子育て」「土よう親じかん」などがある。20代はまさに子育ての世代であり、他の親はどうしているのかということがよくわからず、どのように育ててよいかわからないということがある。ぜひ、子育てや親子のことを考えることができる番組をもっと作っていただきたい。」
 ただ、教師はここにあまり入ってはこないだろう。自らのためには自校なり自級なりに向き合ってリサーチすることが肝要で、一般的なことで話す余裕もない。指導法についてなど「教育ブログ」から同職の知恵を拝借する方が有用。どれほど視聴が得られるかはわからないが、あまり個人的には関心が持てない。まだ出かけず、ファミリーでくつろぐ時間帯に、民放娯楽情報番組との競合に対してどうなっていくか。

c593b317.jpg 学研『大人の科学』シリーズには、環境問題のクローズアップとともに、関わりのある製品が登場しつつある。その筆頭が『地球環境分析キット』試薬や試験紙などで身の周りの環境を調べられるというキット。空気中の粉塵、酸性雨、紫外線、水道水のカルキ、水道水の鉄分、土の酸性度など、7項目の調査・分析ができる。「自身で実験することによって、環境の汚染と薬品分析の仕組みがよくわかります。」と特徴にあり、これが授業で生かせるところ。CODパックテストなど、県発行のテキストなどを使っていろいろ取り組んだが、これがあれば、手際よく行えたかもしれない。取説をよく見てみたいところ。
 購入したのは、 『風力発電キット』 製品説明には、「風車本体には、尾翼がいらず小型にできるダウンウィンド型を採用。0.05mmの極細導線を100mも巻いたコイルの内側で、強力な磁力をもつネオジム磁石が回転する、発電機を独自開発し、高性能を実現しています。弱い風にも反応して高輝度LEDがピカピカ光ります。今、注目のクリーンエネルギーをふろくで体験してみましょう。」とある。学級では、「クリーンエネルギー」とりわけ「風力発電」に番組『どーする?地球のあした』「風の力が未来を照らす?」の回を通じて関心を寄せていたので、その折りに、こちらの風力発電キットを通販で購入した。羽根が30cm程度有り、実際のイメージが持てた。さらに東急ハンズで衝動購入。他にも熱伝導で回転するキットなどがあり、水力発電キットなどいろいろと構成すると、次回の「地球環境学習」のカリキュラムに盛り込む教材となるのではと思っている。

c502e16c.jpg 毎週火曜日5分間枠で放送の『ミクロワールド』も「10minボックス」と同じく中・高校向け番組として位置づけられているようだが、番組コンセプトにある、「ミクロの世界に繰り広げられる様々な形、色彩、しくみ、秩序の世界をハイビジョンテレビ顕微鏡の機能を駆使して、美しく鮮明な画像で描く」様子は、教材活用でなくとも様々な命の営みが興味を引く。
 今回は、2/5・12(火)放送の「たるに変身 クマムシの秘密」の回。『道ばたの石垣にも水を必要とする「ワムシ」や「クマムシ」が生息する。「クマムシ」にはコケから栄養分を吸い上げるものもあれば、「線虫」や「ワムシ」を捉える肉食のものもある。食べるときも呼吸をするときも「クマムシ」には水が必要。驚くのは天気が良く乾燥したときには、活動をやめて自らも体の組織を壊さずに「乾眠」という乾燥した「たる形」になり、砂漠・南極でも絶えられるようになる。雨が降ると水分を吸収して、脚や体が伸びて20分で元に戻る。「クマムシ」は、コケが乾燥するたびに「たる」になり、したたかに生き抜いていた。(内容要約)』という様子。
 そこにリンクされている「クマムシゲノムプロジェクト」を見ると、こんなにも熱心にひとつの極小動物について関心を寄せて、Tシャツ・壁紙・果てはぬいぐるみ・食玩まで出て、「トリビアの泉」で紹介されまでしたことにも驚き。それは、その「クマムシゲノムプロジェクト」に書いてある『他の生物と比べて極めて強靭な生命力を持つクマムシのゲノムをいち早く解析することにより、生物多様性の認識、ゲノムに関する全く新しい知見が得られるものと期待されます。』という言葉に裏打ちされていそうだ。92属750種あまりも知られているとのこと。

 2月9日(土)に放映予定の『あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑』は、 「学校司書」。以前に本市で全国大会があったときに機器補助で加わり、総合的な学習での支援など、役割の大きさを感じたことがある。登場する司書の方は「図書館の利用が少なくなった6年生に、もっと本を借りてもらうこと。本が難しい、つまらないと感じている子にどうしたら図書館の本を読んでもらえるのか。」が今の課題だそうだ。朝読書の時間が全国的に増えていることで、いやがおうにも本に触れる機会が増えてはいるが、本校6年のように週三回では、学級での他活動に振り向けたいという担任の声や、読むことに飽きがきている子がいるなどの実情もあり、小谷田さんの言うように2回までが妥当と思える。これからは、情報教育担当者として「司書教諭」の資格習得も視野に入れること肝要となってくる。

52a6c1bc.jpg 中・高校生番組として活用されている『10minボックス』だが、本日は一挙に3番組が放映された。一つは「職業ガイダンス」。これは「あしたをつかめ〜平成若者仕事図鑑」などの素材を再活用しているとのこと。今回は、「子どもの成長に関わる仕事」。保育士や学校教諭になるための資格紹介とともに、大方の時間を「幼児向け教材製作」に携わる通信販売学習誌のスタッフの様子に割いていた。要するにベネッセの「こどもチャレンジ」担当者だ。ご存じ「しまじろう」がメインキャラクターで水スタンプ遊びの教材開発。併設された自社保育園で、実際に遊ばせて様子を見るというのも治験のようで、なるほどとうなづく。子どもたちがどんなおもちゃに関心があるか、デパートのおもちゃ売り場にもよく出向くそうだ。 (番組制作者も児童の反応を見に学級へ来られる。)教育の場には意外とマーケティングリサーチが入り込まないが、元来馴染むものではないと言われそうだ。幼児教材にしろ学校教材にしろ、現場のフィードバックが大事で、金銭の絡まない形で先生の助言も有効だろう。
 2つ目が「もの作り」。これは、 『わくわく授業〜わたしの教え方』で既放映のダイジェストに見えたが、中心となって取り上げた生徒が異なる。「わくわく」では、ロボット制作に懸命に取り組む女子中学生だったが、今回は、最初はあまり興味を示さなかった男子生徒が、熱心に残って制作していた友達の出来映えに感化されて俄然やる気を出す様子がメイン。同じ八戸の中学の技術科授業記録でもこうなるという例。ドキュメント番組では当初追っていた子どもから、内容の進展次第で別の子に変更していくということがあったりのだろう。

129a299f.jpg 今回は、『行動する』エリアの「ゴミをゴミにしない町」 。2つの地域のゴミ処理の実践例報告。愛知県日進市では収集とは別に「エコドーム」に市民が自らゴミを持ち込む取り組みをしているとのこと。ゴミを持ち込むことで再利用されている実感を持つことができるという効果が大きいそうだ。これは「クリーンエネルギー」に町の人が取り組んでいる回でも、コスト的なことより『意識高揚』が大事だということが伝わってきた。 「エコドーム」についてもそれぞれが車で来ることを考えればガソリン消費の問題も出てくるが、併設のリサイクルショップの有用性や設置されている位置の利便性などもあり、多くの人が訪れているのだろう。(地図からは市役所や図書館に隣接していることがわかる。)
 もう一つは、徳島県上勝町の「ゼロ・ウェイスト」宣言。「むだをなくそう」という意味で、「2020年までにゴミをゼロにする」「ゴミを何かの形ですべて生かす」と宣言したのだそうだ。ロゴはあまり洗練されていないが、前記よりさらに進んでいるのは、 「ゴミステーション」に町民がゴミを持ち込み、ゴミ収集をまったく行わないばかりか、NPOを中心に「使える物はゴミにしない」取り組みをしているそうだ。リサイクルショップだけでなく「くるくる工房」で服やふとんなどを別の物に作り替えて商品として売る試みも3年前から始めたそうだ。四国ブロック担当として昨年度徳島大会に参加した翌日にこのあたりも歩いたが、そのような熱心な取り組みをしているとは知らず、リサーチすればと反省している。
 大規模都市では新しい取り組みへ舵を取る小回り・即断はなかなかいかない。現実に曜日ごとに分別をしているが、再利用されずにそのまま燃やされる場合も多い。ダンボールなどは分別日は変わらずとも、町内会で別回収となったりしている。
 リサイクルには限界があり、買うときには必要かどうか、捨てるときには他の者が使えないかどうか考えるといいと、番組では結んでいる。

	

	

e3fba65e.jpg 今回はいつもと趣向が異なって、授業前の朝の時間をうまく活用しているいくつかの例の紹介。6年の学級の8時から1校時までの過ごし方。2つ目は、「校長塾」という補習授業。校長室で互いの教え合いを生かす形を特徴とする。3つ目が「縦割り遊び」。2つ目のように学校長自らとは少ないにしても、1と3については、多くの学校が形は変わるにせよ何らかの形でやっているのではないか。子どもが自主自発的に活動するにはその裏で先生達が先や全体を見通したたゆまぬバックアップがなされていると、今回の取り組みを見て感じた。今回は、先生方へのガイドとなる例というよりは、一般に学校の朝の取り組みの一端を知らせるスタンスか。「朝遊び」は、子どもが思いついたものをそのままやっているようだが、1年から6年までが一緒に運動する上での安全上の配慮をこの学校でも常に考えて実施しているはずだ。

 1月31日のニュースと言えば、朝日、読売、日経の三紙が合同Webを立てたこと。 『新s・あらたにす』一面・社会面・社説を読み比べできる新聞ポータルサイトとなっている。最下段にある「編集局から」というコラム欄で「天声人語」「春秋」「編集手帳」も読み比べられる。ブラウザのトップページにしていきたいところだ。
 同紹介欄より「このサイトは、世の中で起きている様々な事件・問題・出来事について、日経、朝日、読売の3社が報道するニュースをそれぞれ掲載することにより、より分かりやすく、より興味深く伝えていく新聞ナビゲーションサイトです。各新聞社が発信する報道や社説、評論の価値を統合または対比しつつ広く提供していくことで、かっ達な言論社会づくりに貢献するとともに、新聞事業の更なる発展を目指してまいります。」
 同じ31日にPCファンを震撼させたのは、冷却系PCパーツで有名なK電脳が負債を抱えて閉店したというニュース。秋葉のバルクVGAで有名なC店の店員はカウンターで、『俺なんか、あの店で3〜40万買ってるもんな。とても残念だ。』と話す。秋葉他店にも突然の閉店に激震が走ったとのニュースを直に感じた。
 どちらも人によってはインサイダーより大きなニュース。

 立ち寄り湯まで、車で向かう夜半に、FM局からCDの紹介と2曲紹介があった。1曲は「山口さんちのつとむくん」。どの曲も大人向けにアレンジしてあって好評とのこと。こういう企画とニーズというものもあるものだとびっくり。1月23日発売 「一緒にうたおう!NHKみんなのうた〜大人Ver.〜」(BNCL-33 \3,000)「NHKみんなのうた」カバーアルバム
○参加アーティスト:HARCO、クラムボン、堂島孝平、高野寛、アナ、スムルース、toddle、ハックルベリーフィン、ヒダリ、石橋英子、つじあやの、荒井良二 ほか
 ちなみに子どもバージョンもあるそうな。「一緒にうたおう!NHKみんなのうた〜こどもVer.〜」(BNCL-34 \2,500)○公募により選ばれた子どもたちによる歌唱で収録。

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